江戸東京たてもの園おすすめNo.1!美しい木造建築「前川國男邸」

Japanese spot

足を運んでくださってありがとうございます。Tommyです。

先日訪れた江戸東京たてもの園、何枚も撮った写真の中でウットリと魅入ってしまう建物がひとつあります。

それは「前川國男邸」もしたてもの園の中でひとつだけオススメするなら断然ココでしょう。

美しい木造建築、工夫が詰め込まれた前川國男邸

前川國男邸は入り口から歩いて少し、ハッと立ち止まりたくなるような大きな屋根と大きな窓の外観の家が目に入る。外観は茶色で地味めだけれど、洗練されていてムダがない印象。外から見ただけでこんな家に住んでみたいと思った。そして中に入るとその気持ちはさらに強いものに。

たてもの園内にはボランティアの方が大勢いらっしゃいます。前川國男邸の中にもいらして、建物についての貴重なお話を伺うことができました。見ただけでは分からないようなことや、時代背景などさまざまなことについて解説してくださいます。

前川國男邸は終戦前に建てられたもの。戦時中なので当然個人が贅沢な邸宅を持つことはできない。鉄等の金属類は使うことができないから木造だ。資材が限られているだけではなく、建物面積にも制限があった。しかしさすが日本でも屈指の建築家だけあり、いたる所に工夫がこらしてある。

確かに建物面積は決して広いわけではない。でも中央に大きくて開放的なリビングがある。とても広いリビングとは言えないけれど、この空間の使い方でとても広く感じるのだ。

天井は二階まで吹き抜け。南側に面する壁は床から天井まで窓、太陽の光がたっぷりと注ぎ込むのでとても明るく開放的。

細かいところまで工夫がしてあり、南側の壁の雨戸は戸袋にそのまま収納される作りになっていない。壁に戸袋を作るとその分光が入りにくくなるため、雨戸90度反転させて隣の部屋の外壁に収納されるという仕組み。

北側の天井にある梁は、窓から部屋に向かって細くなっている。そのままの太さだと圧迫感があるが、細くすることによって部屋をより広く感じられるようにしたのではないかとのこと。

玄関からリビングに入る扉は今までに見たことがないようなものだった。引き戸でも、蝶番がついた一般的なドアとも違い。うまく説明できないけれど、長方形の大きな板の端のほうに軸があり、扉状になっているといった感じ。

リビングの端にはロフトへと上がる階段がある。残念ながら立ち入り禁止なので、上がることはできなかったけれどロフトの先にも部屋がありそう。

リビング以外の寝室やバスルーム、キッチンはとにかくコンパクト。広くはないけれど、ムダがなくシンプルな作りなので狭く感じない。全てが2人くらしの夫婦にはちょうど良いといった感じ。

広い部屋と寝室、大きな大きなクローゼットがある部屋に憧れるけれど。こんな家もいいなぁ。何十年も前に建てられたものなのに、全く古くさい感じもありませんしね。

さいごに

全国に数多く存在する前川國男が手がけた建築物。でもその中でもひときわ光っているのが、このたてもの園に保存されている「前川國男邸」なのではないだろうか。自分自身が快適に生活するために知識や技術を詰め込んだのだろうから。

戦時中でさまざまな制限があったからこそあの前川國男邸があるわけだけれど、もし制限がない中だったらどんな邸宅になったんだろう…答えは出ませんが、想像すると楽しい。

誰の人生においてもそうだけれど、さまざまな偶然が重なって重なって重なって今がありますよね。この前川國男邸もそう。納得がいかないことや、やり直したいと思う事もあるけれど、どんなことがあっても今という瞬間を大切にしたいですね。

さいごまでお付き合い頂きありがとうございました。

Tommy

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