浴衣美人は簡単に作れる!美しい着付けのためのたった5つのルール!

Kimono

毎年夏になると絞りの浴衣を新調したくなるTommyです。

今年の夏は浴衣をビシッと着こなしてイベントを楽しみたい!そんな風に考えている方は多いのではないでしょうか。

しかしいざ浴衣を着るとなると分からないことがいっぱい…!とりあえず浴衣を着る事ができても、着こなせなかったらどうしよう…。周りから見ておかしいと思われていたら…。そんな不安を抱えた状態ではせっかくのイベントも楽しめなくなってしまいますよね。

今回はそんな女性のために「美しい着付けの5つのルール」をご紹介します。浴衣について詳しくなくても、このルールさえ気をつければ簡単に浴衣美人!?この夏浴衣を着る予定がある方はぜひ参考になさってくださいね。

毎年夏祭りで見かける残念な浴衣女子…

5つのルールをご紹介する前に、このルールを紹介しようと思ったキッカケを少々。

日常的に着物を着る人は少数派ですが、夏のイベントに浴衣を着る人となるとけっこう多いもの。ここ数年着ていなくても過去に一度は着た事があるという方がほとんどではないでしょうか。

毎年7月8月になると週末はどこかしらでお祭りや花火大会が催されていますよね。その場に行けばもちろん、街中でもこれからお祭りに行くと思われる女性が多く見かけます。

夏の浴衣姿の女性は美しいですよね。夏を感じさせてくれますし、男性の目にも嬉しいことでしょう。

でもね、全ての女性が浴衣を美しく着こなせているわけではないんですよね。顔とか体型とか浴衣の質とかそういう話じゃない。着付けが残念なのですよ。

「ここをもうちょっとこうすれば綺麗なのに…!」

「せっかく可愛いメイクに可愛い浴衣なのに着付けで台無し…もったいない!」

もう突っ込みどころ満載なんですよね。全てが残念っていう人は基本的にいない。あとちょっとこうすればもっと可愛いのに!もっと綺麗になれるのにもったいない!と思ってしまう人がほとんど。

つまり浴衣を美しく着るルールさえ知れば誰でも浴衣美人になれるということ。せっかく浴衣を着るのならより美しく着たい!そう思うのが女心ではないでしょうか。

今年は少しでも浴衣美人が増えますように!そんな願いを混めて、5つのルールをご紹介しますね。

誰でも簡単に浴衣美人!美しい着付けの5つのルール

今回ご紹介するルールはあくまで浴衣の着付けに関して。浴衣や帯、メイクや髪型、小物などの選び方ではなく着方のルールです。

女性はどうしても身につけるものや、メイクや髪型などの自分を美しく飾るものに目が行ってしまうんですよね。その気持ちはすごく分かります。でも何事もまずは基本から。

浴衣美人になるためにはまず、基本的な着付けのルールを覚えましょう。

1 コレで後ろ姿が決まる!「襟を抜く」

まずは襟。浴衣を着る時はうなじがしっかり見えるよう襟をしっかりと抜きましょう

襟を抜くとは襟の後ろをしっかりと引いてうなじが見えるようにすること。目安はうなじと浴衣の襟の間にこぶしがひとつ入る程度。

それ以下だと後ろ姿がなんとなくぼやっとして後ろ姿が決まりません。逆にたくさん抜き過ぎると下品なイメージに。舞妓さんは襟を思い切り抜いていますが、あれは舞妓さんだから素敵に決まるだけ。普段の着物や浴衣であそこまで抜くとバランスがおかしいですからね。

女性の和服は後ろ姿が一番キレイだと言われています。それはなぜか?美しい帯結びや凛とした立ち姿、理由がいろいろとあるでしょう。でも一番の理由はほとんど全身が布で覆われている中「うなじ」があらわになっているからではないでしょうか。

浴衣の襟を抜いている状態と抜いていない状態の印象はまるで違います。浴衣を着る時は襟がしっかりと抜けているかどうかを確認してくださいね。浴衣の着方によっては外出中に襟が戻ってしまうこともあるので、時々鏡で確認することをオススメします。

2 絶対に間違えてはいけない前合わせ!正解は「右前」

浴衣も着物も前になるのは絶対に「右前」です。でも右前ってどっち??そんな風に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。「右前」というのは自分から見て右側の襟から合わせるということ。

右前って右が上に来るってことじゃないの…?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、違うのです。この前というのは時間的に先という意味。つまり左側より前に右側を合わせることなのです。

右側から合わせて次に左側を合わせるので、仕上がりは左側が上になります。これが右前。

右前は女性の浴衣だけではありません。女性の着物はもちろん、男性の浴衣と着物も右前。老若男女全て右前で例外はなし。和服を着る時はかならず「右前」と覚えておきましょう。

ご存知の方も多いと思いますが「左前」は死に装束、縁起が悪い着方になってしまいます。にも関わらず毎年何人か左前に浴衣を着ている方を見かけるんですよね。常識にとらわれずに浴衣を楽しむのは悪いことではありませんが、恥ずかしい思いをしてしまう可能性もあるので注意。

きちんと右前になっているかどうかの確かめ方は「自分から見て左側が上になっているかどうか」「右手が着物の懐にすっと入るかどうか」きちんと右前になっていれば、左が上ですし右手が懐にすっと入りますからね。

3 長くても短くてもダメ!バランスが命「おはしょり」

帯の下からちょこっと覗くおはしょり。あっても無くても良さそうに思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、おはしょりによって着物全体の印象がかなり変わるんですよ。

身長や体型にもよりますが、一般的におはしょりは帯の下から5~6cm覗かせるのが一番美しいと言われています。

自分の体型に合わせて仕立てた浴衣であれば、そこまで気にせずとも自然とちょうど良いバランスでおはしょりが作れるでしょう。しかし、自分に合わせた浴衣を持っていない方のほうがきっと多いですよね。

自分の体型に合っていない浴衣の場合、普通に着てもちょうど良いバランスでおはしょりが作れないことが多々あります。ですから腰紐を結ぶ時に、ちょうど良いバランスでおはしょりが出るよう調節しなければなりません。

調節の仕方は簡単。

おはしょりが長い場合→腰紐を結ぶ位置を高くする

おはしょりが短い場合→腰紐を結ぶ位置を低くする

これだけでおはしょりの長さを調節できます。浴衣を合わせる時は、着丈だけではなくおはしょりがどれくらい出るのかしっかり確認してから腰紐を結ぶようにしましょう。自分の体型に合わせて仕立てたものなら、腰骨の上の位置で腰紐を結べば大丈夫。

浴衣の着丈が短くておはしょりが作れない…もしかしたらそんな方もいらっしゃるかもしれません。その場合は仕方ありません。おはしょりナシにしてしまいましょう。でもどこかバランスが悪くスッキリしない印象に。

おはしょりが長過ぎる時もどこか重たく、スッキリしない印象になります。おはしょりって何もしていないようで、実は全体をまとめる大きな役目を果たしているのです。襟をしっかり抜いて、襟合わせもバッチリだとしても、おはしょりのバランスが悪いとそれだけで野暮ったくなってしまうので充分気を付けてくださいね。

4 上品に見えるかが決まる「裾」

浴衣の裾で特に気をつけるべきポイントは2つ「裾の長さ」「裾すぼまり」

浴衣の着丈は着物より少し短め。くるぶし辺りの位置で足首が見えないように。むしろくるぶしを全て隠すくらいのほうが上品でおしとやかに見えます。

浴衣の裾が短く足首が見えてしまっている方を多く見かけますが、端から見るとあまり上品に見えません。裾はくるぶしの位置、長めにすると覚えておきましょう。

そして裾すぼまり。裾すぼまりとは浴衣を着た時に腰から裾に向かって裾の幅が狭くなっていること。言葉通り、裾がすぼまっているということ。

洋服のスカートは大抵裾が広がっていますよね。確かにそのほうが歩きやすいです。でも浴衣の場合は広がっているともったりとした印象になり美しくありません。浴衣の裾がひらひら広がっている状態はだらしない印象。とにかく格好わるい。

浴衣を着る時は裾が広がらないように、裾がすぼまるようにして着ましょう。難しいことはありません。着物の裾丈を決めて腰紐を結ぶ時にひとてま加えれば簡単に作れます。

まず着物の丈を決めて腰紐を結ぶ時、下になるほうの前見頃を左上に少し(5cm程度)引き上げます。次に上になるほうの前見頃を上に先ほどよりも控えめに引き上げる。これだけで裾すぼまりになり、着姿がグンと美しくなりますよ。

5 美人は必ずやっている正しい「補正」

補正とは腰回りや背中にタオルやコットンを入れて体型を「ずんどう」にすること。女性が和服を着る時はずんどうになるよう体型補正をするのが一般的。

そもそもなぜ和服を着る時はなぜ補正をするのでしょうか?答えは着物が直線的に作られているものだから。実際に着物はほとんど直線縫いだけで作られています。そして着物を着る時も、折り紙を折る時のようにおはしょりを作ったり、襟を真っすぐ伸ばして合わせますよね。

しかし人間の体、特に女性の体は腰や胸が出ていて曲線的。曲線の体に直線的な着物を着せるとどうでしょう。きれいに収まるべき布が収まらなくなってしまい、美しい着こなしが難しくなってしまう。

「補正なんてしたら太って見えそう」「ウエストはできるだけ細く見せたい」そんな風に考える方もいらっしゃるでしょう。しかし補正を入れて体型をずんどうにしたほうがスッキリと着物を着こなすことができ、着姿をより美しくよりスタイル良く見えてくれるのです。

わたしは基本的に着物や浴衣を着る時はある程度しっかり補正をします。そのほうがシャキっとして美しく見えると思うからです。でも補正をしない着こなしもそれはそれで素敵だと思っていますよ。

たとえば竹久夢二さんの絵に出てくるような体のラインを強調した着物の着方、とても女性らしく素敵だと思います。でもね、あの絵のように曲線的に美しく着こなすのって実は簡単なことではないんです。

もともと直線の着物を曲線的に着ようとすると、布がたくさん余ってしまう。その処理が美しくできないと、ぐちゃぐちゃで汚い着方にしかなりません。実際に補正をせず浴衣を着ておはしょりやウエスト周りがぐちゃぐちゃな女性を何度も見たことがありますから。

着物や浴衣を何度も着て、どこをどう処理すれば美しく見えるのか分かり、美しく着付ける自信があるのなら挑戦しても良いかもしれませんね。よっぽど和服の経験値が高くない限りは、手を出さない方がいいでしょう。

まずは補正をしっかりして、直線的で美しい浴衣の着こなしを目指してくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。とりあえず浴衣を着て出かけるのもいいですが、せっかく着るなら少しでも美しくきれいに着こなしたいというのが女心。

正直、和服は美を追求しだしたらきりがありません。わたしも日常生活の中に着物を取り入れていますが、まだまだ勉強しなければと思うことが多々あります。本当に奥が深い…そこがまた楽しいところなんですけどね。

でも普段着物を着ない方でもはじめて浴衣を着る方でも、ちょっとしたルールさえ守れば美しく着こなすことは可能です。

最後にもう一度5つのポイントをおさらいしましょう。

美しい着付けの5つのルールまとめ
1 襟を抜く

襟の後ろをしっかり引いてうなじが見えるようにする。目安はこぶしがひとつ入る程度

2 右前

右側の襟から合わせ、左側の襟が上になるように着付ける。自分から見て左側が上

3 おはしょり

体型にもよるが、帯の下から5~6cm覗かせるのが一番美しい

4 裾

裾の長さはくるぶし辺り、腰から裾に向かって幅が狭くなるように着付ける

5 補正

腰回りや背中にタオルやコットンを入れてずんどうにし、直線的なラインを作る

浴衣を着る時はこの5つのルールを忘れずに。今年の夏はとりあえず浴衣を着るのではなく、浴衣美人を目指してくださいね!

さいごまでお読みいただきありがとうございました。

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